
こんにちは、こまちです。
- 職場で配慮がない。
- 聴覚障害に対して理解がないからストレスがたまる。
- 職場の人とのコミュニケーション方法が分からない。
聴覚障害者が社会に出て働くと、一度はこういった壁にぶつかるのではないでしょうか。
私自身、最初の2~3社はどうしたらいいか壁にぶつかることもありました。
- どうすれば働きやすくなるのか。
- どうしたら「私」のことを分かってくれるのか。
- 会話が成り立たない。
こういった悩みを少しでも解決に向かうヒントを掴んでもらえれば幸いです。

- 3歳から難聴のアラサー
- 聴覚障害2級
- 読唇術が得意
- コミュニケーション方法:口話
- Twitter:(@komachichi1)
在職中に悩みを解決したいなら、次のステップに進む前に上司に相談

筆者も在職中にコミュニケーションで悩んでいたことがありました。
ミーティング内容も最初は筆記対応をしてくれましたが、次第に
「ちょっと忙しいからあとでメールで送るね!」と言われ、そのまま忘れられたり。
しまいには
「話してた内容分かったかな?分からなかったら聞いてね^^」と。

・・・・え??
分からなかったら、って全部分からんねんけど…。
一部、聞き取れた単語が分かったとしてどう伝えればいいん。。。
お願いしている側だし、相手も忙しいし…と色々考えていたら言い出しにくかったです。
本音は

全部分からんのじゃー!!
分からんかったら聞いてねって親切心で言ってくれているんだろうけど、そもそも分かってたら筆記対応をお願いしてないわ!!
このように積み重なってストレスも増えました。
この時、私は内心どこかで転職を考え始めましたが、その前に一度だけ上司に相談しました。
すると、翌日から当初の筆記対応に戻りましたが、続いたのは2~3週間。
最初だけでした。(笑)
今までの経験上、まぁそうだろな~と期待していなかった部分もあったので、逆に吹っ切れました。
【人の性格は簡単に直らない。変わるなら自分】と同様、自分のルーティンワークを崩されると余裕が出なくなってしまう相手の気持ちも分かるのでこれ以上は振り回せないなと思い転職を決意しました。
私の転職活動についてはこちらをご覧ください。
良い会社でした。手放すには惜しいとも思いました。
でもこれ以上無理をしたら私自身も精神的に持たないんじゃなか、と考えた上での判断でした。
もし、在職中のあなたが困っていることがあれば、一度上司に悩んでいる気持ちを打ち明けてみませんか?
その反応次第で現状維持か転職かすっぱり判断できると思います。
昼休み時間や休憩時間に自分を知ってもらうチャンス
入社の挨拶で「耳が聞こえにくい」ことを伝えるのはもちろんのことですが、コミュニケーションが必要だからといって、仕事中に無駄なお喋りをすると印象が悪くなってしまいます。
狙うは昼休み時間や休憩時間です。
特に入社したては周りが気遣ってか声をかけてくれます。
そのときに他部署の方もいたら、「耳が聞こえにくいので、ゆっくり話をしてほしい」と伝えるチャンスです。
最初が肝心です。
最初の会話が今後のコミュニケーションに左右されるので、聞き取れなかったことは素直に「聞き取れなかったのでもう一回お願いします」とお願いすると、時間が経っても言いやすい関係になります。
筆者は聞き取れていなかったのに、ついクセで相槌を打ってしまい、聞き直せる関係にするまで時間がかかってしまいました…。
あまり人と関わりたくなければ在宅勤務の方法もある
現在、私はパートではありますが、完全在宅勤務です。
今はテレワークを推奨している企業も増えてきているので、テレワークをメインに求人を探すのも一つの方法です。
聴覚障害者が働く上で気をつけたほうがいいこと
これまで、私自身が経験してきた中で気をつけていたことを伝えます。
それは①コミュニケーション、②行動の2つです。
コミュニケーションを重ねることで信頼を得る

プライベートなら、人付き合いの関係なんて自分で決めればいいけどね
でも仕事となるとそうはいきません。
自分の行動ひとつが会社の売上に関わったり、イメージを損なってしまうこともあり得ます。
自分の行動で損害賠償請求されたらたまったもんじゃないですよね。

最低でも課内の人とは、積極的にコミュニケーションを取ろう
社内全員に自分を知ってもらう必要はありません。
仕事を円滑に進める上で、最低でも課内の人や指導担当者とは積極的にコミュニケーションを取りましょう。
取らない場合
取った場合
↙ こうなります ↘


少しでも居心地のいい会社で働くには、周りの人とコミュニケーションを重ね、過ごしやすい環境を作っていきましょう。
入社したての行動は慎重すぎるくらいがいい

最初は周りから
「大丈夫かな?」
「説明分かったかな?」
「伝わったかな?」
と過剰に心配されることもありました。
聴覚障害者と初めて関わる人であれば尚更、相手も不安や心配で頭を悩ませているでしょう。
- 説明されたことは必ずメモを取る。
- 上司の説明が終わったあとは、自分で口に出したりメモをした紙を見せて相違ないか確認をする。
- 手順のお手本を実際に見せてもらう。
- 自分も実践してみて、間違いがないか見てもらう。
- 終わったあとも、間違いがないかもう一回確認をする。
- 実践中に分からないことがあればすぐに確認をする。

少しでも「ん??」と思ったら、まず自分の頭の中を整理し、周囲に聞く習慣をつけよう
※同じことを何回も聞くことは相手にも失礼にあたります。多くても3回までに留めるよう努力しましょう。
また、業務改善など提案をしたい場合は「私はこういう風にしたいんですけど、どうですか?」と上司に確認してから行動に移すようにしています。
良かれと思ってやったことが裏目に出ることもあるので、勝手に行動することは絶対にやめましょう。
また、必ず ①時間を設けてもらう。②指示ではなくあくまでも相談する低、で話しましょう。
忙しいときにいきなり相談してしまうと相手も迷惑なので、中々捕まらないときは社用メールで「時間を作ってもらいたい」旨、連絡をしましょう。
時間にゆとりがあると、相手も最後まで聞いてくれます。
最初の挨拶でもしっかりと伝える
初めての出社日は、とても緊張しますよね。
でも、最初の挨拶が肝心です。
自分のことについて説明が難しければトリセツを作って渡す方法もあります。
トリセツについてはこちらの記事を読んでみてください。
ストレスをためずに働くには、先のことを見据えて行動する
目先のことを考えずに働く場所を決めてしまうことは、自らストレスをためる近道を選んでいることと同じです。
大人ならば、自分のことは自分が一番理解しているはずです。
目を背け、逃げるのであればこの記事は役に立たないでしょう。
向き合うことを第一に、自分を見つめ直すきっかけになれば幸いです。
職場環境が整っている会社に勤める

ストレスをためない方法として手っ取り早いのは「職場環境が整っている会社」を選ぶことです。
会議
会議や部内ミーティングなどは人数が多く、最初の話についていけても途中から聞き取れなくなると段々と理解が追いつかなくなってしまいます。
電話応対
聴力レベルにもよりますが、軽度であっても聞き取れないストレスは計り知れません。
接客
これも電話応対と同様ですが、読唇術が得意としても口の動きが小さいと「えっ??」っと読み取れません。
音がうるさい
職場の周りに電車や車の音、工場での機械音など、様々な音が常にあると話をかき消されたり、音のストレスも加わってきます。
- 会議は筆記対応や議事録回覧で対応してくれるか。
- 電話対応、接客のない業種を選ぶ。
- 会社の場所や、周辺の環境も下調べをしておく。
転職エージェントを利用すれば、希望に沿った求人を紹介してくれます。障害者雇用バンク、Agent-sana、dodaチャレンジ、アットジーピー【atGP】がおすすめです。
自分の聴力レベルについて説明をし、少しでも理解を得る
今まで聴覚障害者と関わったことがない健聴者は「聴覚障害者」と聞けば、
“全く聞こえない”、“大きな声で話せば伝わる”と思っている人がまだまだ多いと思います。
聴覚障害者は一人一人の聞こえ方が全く違うことを分かってもらうためにも、自分は≪どういう声が聞きとりやすくてこういう声は聞きとりにくい≫等、説明をして理解してもらいましょう。

私の場合、男性の声は聞き取りにくく、
女性のほうが聞き取りやすいです。
読唇術が得意でも、早口や口元が小さいと読み取りづらいことも伝えています。
相手側が聞こえない立場になってみて、どうすればいいか考えようと思っても無理です。
だから、自分自身が分かる範囲で「声は大きく」「ゆっくり話してほしい」など対応方法があれば、それを伝えましょう。
そうすると、相手も歩み寄ってくれやすくなります。
上司にコミュニケーション方法を相談する
あなた自身はどうすれば健聴者と円滑にコミュニケーションが取れると思いますか?
- 手話
- 筆記対応
- 口話
- 身振り
色々なコミュニケーション方法がありますが、お互いが実践しやすい方法から試してみましょう。

私は口話ができても、完全に聞き取れるわけではないため、上司とどうすれば円滑に進むか話し合った結果、筆談ボードを用意してもらえました。
「いつか~してもらえるかも」を希望に待つのではなく、「~してほしい」と相談することが、信頼関係にも結びつくと思っています。
聴覚障害者の良いところは周囲の変化に敏感なところ

自分が分かっているつもりで仕事を進めても、勘違いしているパターンもあります。
ミスをすることだってあります。
私の場合、仕事でミスをしても、先輩がイヤな顔ひとつせずにフォローをしてくれました。
これは日頃から先輩とコミュニケーションをとって、少しずつ関係を深めていたお陰とも言えます。
また、私は聞こえにくい分、視覚に入る周囲の変化に敏感な方なので、常に目を光らせ困っている人のサポートに回れるように声をかけてフォローすることも心掛けています。
こういった助け合いができるのも信頼関係があってこそ、できるものだと思います。

デフ同士の会話では、後ろの気配も分かるって話したりするよ!
超能力者になりたい(笑)
健常者に分かってほしい。障害者にも「性格」はある
ここは特に健常者に読んでいただきたい。
健常者から仕事での悩みはこの一言が多いと思います。
「聴覚障害者はマナーがなっていない」
言わせてください。

健常者にもマナーがなってへん人おるやないか!
ほんまこれ言われる意味が分からん(笑)
なんで、障害者=マナーがないと結び付ける??
謎。謎すぎる。
障害者にも性格があり、自分の考えがあります。

人間みな平等じゃーい!!
健常者も聴覚障害者も間違えることもあります。
健常者でも警察のお世話になる人もいるし、聴覚障害者は育った環境が良ければ耳が聞こえなくても社会で活躍している人もいます。
それを一括りにされるともうあほらしくて(言い方)←
立派な人は立派、あかんやつはあかん。
(私は立派なずぼら・・・黙)
耳が聞こえない、聞こえにくいハンデがある。
手話も言語として使っている。
英語が分からないのと同じ。何も変わらん。
ただ、それだけのことではないでしょうか。
単純にその人の性格なので、一括りにしないでください(笑)
でも、もしマナーが悪かったら教えてください。
注意されたら素直に受け入れます。
(受け入れない人はいい加減にしてくれと言いたい( ^ω^)・・・)

※指摘されたとして。
明らかに相手がおかしいと思うようであれば、身近な人で常識のある人に聞いてみましょう。
それで自分が間違っていたら反省はすべきだし、間違っていなくてもそこはこらえて、友人と愚痴ってストレス発散でもしましょ。(笑)
まとめ|コミュニケーションを大切に、自分を知ってもらおう。
職場の居心地をよくするにも、人との関わりを楽しくするにも自分次第です。
何に困っているのか、一度洗い出してから上司やメンバーに自分の気持ちを伝えてみましょう。
配慮のある会社に勤めることができれば、自分らしく働けるようになります。
- 何に対して困っているか整理する。
- 上司やメンバーに相談してみる。
- 解決すればそれで良し◎
解決しなければ
- 配慮のない会社に居続けて苦しい思いをしてまで勤める意味があるのか
- どうしてその会社にこだわるのか
この2点を考えてみて、転職を視野に入れてもいいかもしれません。
筆者のおすすめ方法は在職中に転職エージェントを利用することです。
転職エージェントを利用することで、在職中の会社の魅力を改めて感じたり、もっと良い会社に巡り合えるきっかけになるかもしれません。

そのきっかけを掴むか、掴まないか。
それはあなたの行動次第です。
今回はここまでです。
読んでいただき、ありがとうございました。